尼崎中2自殺 市が謝罪一転、争う姿勢 訴訟弁論準備
神戸新聞NEXT 2019/10/1(火) 22:19配信
2017年12月、兵庫県尼崎市立中学2年の女子生徒=当時(13)=が自殺した問題で、同級生らのいじめに適切な対応を取らなかったとして、女子生徒の母親(48)が同市に損害賠償を求めた訴訟の弁論準備が1日、神戸地裁尼崎支部であった。同市はいじめの有無を争い、教員や学校の対応に違法性はないと主張した。
同市教育委員会が設置した第三者委員会は今年3月の調査報告で、女子生徒に対するいじめを認定し、教師の不適切な対応が自殺の原因になったと指摘。教育長ら市側も謝罪したが、訴訟では一転して全面的に争う姿勢を示した。
母親の代理人弁護士や訴状によると、女子生徒は17年10月ごろ、クラスの生徒に中傷され、11月ごろから部活動でも無料通信アプリで悪口を書かれるなどした。生徒は12月、「学校がしんどいです」と記したメモを残し自宅で自殺した。
母親は訴訟で、複数の教師が生徒が発したSOSを放置し、誤解で生徒を叱るなどした対応が自殺につながったと訴えていた。
これに対し、同市は、訴状で指摘されたクラスや部活動のいじめについて原告側の立証を求め、教師はいじめを知らなかったと主張。また、第三者委が調査報告で、いじめをうかがわせる女子生徒の言動に対応しなかったり、叱責したりしたと指摘した複数の教師についても「必要な対応をした」「生徒の今後のことを思った」などと反論した。
母親の代理人弁護士は「第三者委の調査報告に基づかない主張で驚いた。(市側が謝罪した)3月の会見は何だったのか」と述べた。一方、同市は「いじめがなかったとは言わないが、第三者委の報告は法的な責任を追及するものではない。教員には、損害賠償に至るほどの安全配慮義務違反はないと考えている」としている。