旭川女子中学生凍死 その後遺族を中傷する投稿…匿名同一人物から10件程度 代理人の会見要旨

旭川女子中学生凍死 その後遺族を中傷する投稿…匿名同一人物から10件程度 代理人の会見要旨
HBCニュース 2021/9/18(土) 6:59配信

 北海道旭川市で、今年3月、中学2年の女子生徒が凍死した問題で、女子生徒の母親は、ツイッターに遺族を中傷する内容の投稿があったとして、通信事業者に投稿者の情報開示を求めて旭川地裁に提訴しました。
 この投稿者について、母親の代理人は、16日、中傷する投稿が、今年4月に少なくとも10件程度あったことを明らかにしました。

 訴状などによりますと、4月下旬、ツイッターに匿名で同一の投稿者から「いじめは(爽彩さんの)家庭環境や子育てなどが原因だ」という内容の書き込みがありました。
 死亡した廣瀬爽彩さんの母親は、5月、アメリカのツイッター社に情報開示を求めて東京地裁に仮処分を申し立てて認められ、投稿は、東京のプロバイダー(接続業者)のソフトバンクとワークアップを通じて行われたことがわかりました。
 今回の提訴は、投稿者の住所や氏名などの開示を求めるもので、16日、第1回口頭弁論が開かれたあと、会見を開き、母親の代理人は、この投稿者からは少なくとも10件程度の中傷する投稿があったことを明らかにしました。(以下、会見の要旨)

 (代理人)この問題に関連してツイッターで、ご遺族の名誉を毀損するような表現、具体的には「家庭環境にいろいろ問題がある」という内容の投稿がなされていました。
 それによって、ご遺族の社会的名誉が毀損されたため、投稿者を特定すべく今回の手続きをしております。
 また、ご遺族ばかりではなく、この件とは無関係なのに犯人扱いをされた方も多くいて、名誉毀損的な表現がインターネットを中心に飛び交っていると認識しています。
 このような事態はご遺族にとって不本意な状態です。
 行き過ぎた個人の特定や、名誉毀損的な表現が飛び交うことに制約をかけたいということです。

Q名誉毀損に当たる書き込みはいつからいつまで、どれぐらいの数があったか?

(代理人)今回のニュースが出たのが今年の3月下旬で、その後インターネットに情報が飛び交うようになりました。その後、無数の投稿がありました。
 名誉毀損的なところをすべて拾い上げるのが難しいので、その中でも特に目についた投稿に対して手続きを取っています。
 裁判で情報開示を求めているのは、今年の4月末の投稿ですが、今現在もいろいろな投稿が続いています。
 今回、情報開示を求めている投稿者からは、少なくとも10件程度、ご遺族が傷つく投稿がなされています。

 Q当該の投稿は、遺族の心情面を害したということか?それとも事実無根ということか?

(代理人)両方含まれると思います。法的な主張としては、ご遺族の社会的評価を貶めるような内容だったということになります。
 ご遺族の認識としては、明らかに事実無根の出来事が書いてある状態でした。

Q当該アカウントの人物は、現在もそういった内容の発信続けているか?

(代理人)していません。アカウントは削除されています。

Q発信者情報開示は一般的にどこまで?

(代理人)住所と氏名とメールアドレスの開示を求めています。(以上、会見要旨)

 16日の第1回口頭弁論では、ソフトバンクもワークアップも、情報開示の必要はないとして請求棄却を求めました。
 ワークアップについては即日結審し、判決は来月18日に言い渡されます。
 ソフトバンクについては審理継続となりました。

 爽彩さんの母親は、情報開示が認められた場合、投稿者に損賠賠償を求める考えです。

9月17日(金)午前7時00分配信

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