旭川・中2いじめ問題、非公表情報の“黒塗りない”報告書が外部に流出か…遺族側は調査と処分求め、市教委が関係者などの聴き取りへ
HBCニュース北海道 2023/10/7(土) 11:53配信
北海道旭川市で、おととし、凍死した中学2年(当時)の女子生徒がいじめを受けていた問題で、遺族側の意向を受け、市教委の第三者委員会が“黒塗り”で非公表にしていた最終報告書の全文が、外部に流出した疑いがあることがわかりました。
廣瀬爽彩さんへのいじめを認定した最終報告書のうち、“黒塗りのない”ものは、遺族をはじめ、市教委や道教委、それに文科省など、限られた個人、関係機関にしか配布されていません。
しかし、3日、旭川市議会の野村パターソン和孝市議がX(旧ツイッター)上で、自宅の郵便受けに“黒塗りのない”最終報告書とみられる文書が届いていたと投稿。
野村市議によりますと、9月上旬、差出人の記載がない茶封筒に入れられた状態で、公表されている“黒塗りのある”最終報告書と照らし合わせると「遺族などに配布されたものと同じ」と推測されたということです。
これを受けて市教委は、他人に渡すなどしないよう野村市議に依頼するとともに、関係者からの聴き取りなど、流出に関する調査を始めました。
野村市議は、文書をシュレッダーで処分したとしています。
一方、遺族側の弁護士は、調査と処分を求める要望書を市教委に提出しました。
爽彩さんのいじめ問題では、去年9月、最終報告書で、同じ中学校の先輩ら7人の生徒による「性的な動画の撮影と送信の強要」など、いじめがあったことを認め、凍死は自殺と認定。
いじめがなかったとしてきた当時の教育長は、引責辞任しました。
しかし、いじめと自殺の明確な因果関係を認めなかったため、遺族側が不服としたことなどを受け、旭川市の今津寛介市長は、直属の委員会を設置。
教育評論家の尾木直樹氏ら5人のメンバーが再調査をすすめています。
<第三者委員会が認定した、いじめ6項目>
1.性的な話題をくり返す、体を触る
2.深夜や未明の公園などへの呼び出し
3.飲食代をおごらせる
4.性的な画像の送信の強要
5.性的な行為の強要
6.性的なからかい
※関与したのは、同じ中学と他の中学の上級生の男女7人