大阪市立大、セクハラで助教授を懲戒免 本人は否定

大阪市立大、セクハラで助教授を懲戒免 本人は否定
2000.11.28 asahi.com

 大阪市立大学理学部の男性助教授(56)が10年以上前から女子学生に対しセクシュアル・ハラスメント(性的嫌がらせ)行為を繰り返していたとして、28日、大阪市から懲戒免職処分を受けた。同大学によると、助教授は7人の女子学生に対し、研究室などで肩を抱いたり、キスをしたりしたほか、女子学生に関する虚偽の性的風評を流すなど、計24件のセクハラ行為をしたとされる。助教授は「セクハラの事実はなく、一方的な処分だ」とし、近く市人事委員会に不服申し立てをする。

 同大学庶務課によると、昨年2月、助教授の研究室に所属していた女子大学院生が学生部のセクハラ相談員に訴えて発覚した。

 大学は昨年4月、過去20年間に研究室に属していた卒業生約70人のうちアンケートに応じた15人について調べたところ、別に6人の被害が発覚したという。

 大学によると、被害内容は、パソコン操作中に肩を抱かれ、拒否したところ、研究室の掃除を命じられた▽野外で抱きつかれ強引にキスされた▽ソファに座っていると脚をなでられた、など。

 児玉隆夫学長は「大学として深く反省している」とのコメントを出した。児玉学長は28日、事態の責任を問うとして理学部長と前同部長を厳重注意処分にした。

 助教授は朝日新聞の取材に対し、「偶然に接触したものもあるが、セクハラの意図はない。10年以上前の記憶のあいまいなものもあり、女子学生の思い込みや勘違いもある。私の言い分は陳述書を提出しただけで、大学側に直接反論する機会も十分に与えられず、処分は一方的だ」と話している。

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