PTA会費最高3万円、校長名でほぼ強制も

PTA会費最高3万円、校長名でほぼ強制も
読売新聞 2012年3月27日(火)10時9分配信

 和歌山県立高校の大半で、PTA会費などの保護者徴収金が教員出張費などに流用されていた問題で、複数の高校で年額1万〜3万円がほぼ強制的に保護者から集められていることがわかった。

 保護者に支払い義務があると誤認させる校長名の文書を説明会で渡すなどしており、自治体が住民に寄付を強制することを禁じた地方財政法に違反する可能性がある。文部科学省の担当者は「適切でない」としており、県教委が事実確認を急いでいる。

 和歌山市のある県立高校は昨年、合格者の保護者説明会で「入学のしおり」を配布。その中で、校長とPTA会長などの連名で「保護者の皆様にご負担いただかなければなりません」との文言とともに、PTAの入会金2万5000円と年会費1万200円を求めていた。

 同市の別の県立高校では昨年、育友会費の名目で2万2500円を保護者から徴収。会費には「減免制度」があるとし、申請する場合は所得証明できる書類提出を求め、「申請しても減免されない場合もある」としていた。取材に対し、学校関係者は、育友会収入は他の費目も合わせ、年間約1400万円と説明。ここから教員の教科研究会への旅費、教室の電灯器具の付け替えなどに充てていた。

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