中核派に名義貸し 京都の小学校教諭を書類送検へ
産経新聞 2012年6月7日(木)14時31分配信
過激派・中核派の非公然アジトの電気料金支払いなどに使われる銀行通帳などを、活動家に名義を貸して作ったとして、警視庁公安部は7日、詐欺の疑いで、京都市内に住む大津市立小学校教諭の男(54)を東京地検に書類送検する方針を固めた。
また、公安部は同日、教諭の男に通帳を作らせたとして、同派活動家の多賀一実(56)=大阪市東住吉区東田辺=と斉道(さいどう)説子(64)=大津市大平=の両容疑者を逮捕。アジトに住んでいた活動家の男(63)の逮捕状を取って行方を追っている。
公安部によると、教諭の男は東京都立川市の同派のアジトのマンションの名義人にもなっていたが、「中核派とは知らなかった。労働組合の活動で倉庫を使うと頼まれ、名義を貸してしまった」と説明している。多賀容疑者らは黙秘や否認している。
捜査関係者によると、教諭の男は平成22年9月28日、滋賀県内の銀行支店で、活動家の男が使うのを隠して自分名義で通帳とキャッシュカードを発行させだまし取った疑いが持たれている。中核派が関与する平和運動で斉道容疑者と知り合い、頼まれたという。
公安部は今年3月、平成12年の運輸省幹部(当時)宅爆破事件の関係先として、東京都立川市のアジトを家宅捜索。活動家の男も公務執行妨害の現行犯逮捕したが、その後、処分保留で釈放されていた。