イスタンブール市長逮捕で6日連続抗議デモ、大統領は「暴力運動」と非難

[アンカラ/イスタンブール 24日 ロイター] – トルコのエルドアン大統領は24日、最大都市イスタンブールのイマモール市長が汚職容疑で逮捕・収監されたことへの抗議デモを「暴力運動」と断じ、取り締まろうとした警察官の負傷や器物損壊に関して抗議デモを主導している最大野党、共和人民党(CHP)に責任があると主張した。 イマモール氏が属するCHPとその支持者らは、同氏への対応は政治的動機に基づく非民主主義的な措置だと糾弾。多くの都市では街頭での集会が禁止されたにもかかわらず、24日夜まで6日連続で反政府デモが続き、CHPのオゼル党首は全国的な抗議行動の継続を呼びかけている。 デモの大半はこれまでのところ平和的に行われてきた。 しかしエルドアン氏は、CHPは市民への扇動をやめるべきだと指摘。「イスタンブールの汚職摘発後にCHPの指導者が訴えた街頭での抗議は暴力運動へと転じた。CHPは負傷した警察官、窓ガラスを壊された店主、傷付いた公共資産に対して議会で政治的に、そして司法によって法的に責任を負わなければならない」と述べた。 これに先立ちイェルリカヤ内相は、一部の抗議デモ参加者が「テロ行為」に走り、国家安全保障を脅かしていると非難するとともに、過去5日間で1133人を拘束し、警察官123人が負傷したと明らかにした。 一方オゼル氏は、イマモール氏にかけられた全ての容疑は根拠に欠け、証拠もないと強調した上で、CHPとして裁判期間中は同氏を釈放し、裁判を国営放送で中継するよう求めていく考えを示した。またエルドアン氏にテレビ討論会への出席を促し、デモ参加者には公共の秩序を守るよう改めて要請した。

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