南東部ミナス・ジェライス州イタモンテの公立幼稚園で21日、4歳女児が自宅から持ち出したコカインを、キャンディだと勘違いして同級生に配るという衝撃的な事件が発生した。摂取した児童の1人が「まずい」と教諭に訴えたことで発覚した。警察によると、女児の父親には薬物取引の前科があり、現在も指名手配中だと23日付フォーリャ紙などが報じている。 教諭が女児の持ち物を確認したところ、リュックサックの中から小袋が見つかり、女児は「家にあった父親のリュックサックから取ってきた」と話した。合計で16包のコカインが発見され、うち7包は未開封、9包は一部消費された状態だった。鑑識による分析の結果、それがコカインであることが確認された。 これを受けてクラスの児童18人全員が病院に搬送され、検査を受けたが、いずれも中毒症状は見られなかった。尿サンプルが収集され、オズワルド・クルス研究所(IOC)に送られ、薬物の摂取の有無が詳しく分析されている。検査後、児童全員が家族のもとに帰された。 学校側から呼び出された女児の父親は、教諭から事態を知らされるや否や、コカインの包みを取り上げ、急いでその場を立ち去り、行方をくらました。警察は、父親がすでに薬物取引で少なくとも3回起訴された前科があることを確認しており、現在は薬物取引、および未成年者を危険にさらした罪で指名手配中であることを明らかにした。 容疑者の兄、つまり女児の叔父がその直後に学校に赴き、残りのコカインを取り戻そうとした。対応の際、彼は教諭や児童相談員と口論になり、警察に通報されたことに対して怒りを示した。その結果、彼は侮辱罪で逮捕され、警察署に連行されたが、事件報告書に署名することで釈放された。 児童相談所は現在も事件を追跡しており、同市市長のジョアン・ペドロ・フォンセカ氏は、関係する家庭への支援を行うと述べた。 警察は父親の行方を追い、子どもの安全を確保するためにどのような措置を講じるべきかを検討している。児童保護の観点から、父親の身元は公表されていない。