いじめ対策へケーススタディー 5テーマ想定、新潟県教委が研修資料作成
産経新聞 2017/4/12(水) 7:55配信
教職員の生徒指導の力量を高め、学校の指導体制を充実させることで、いじめ問題により適切に対応できるようにするため、県教育委員会はケーススタディーを盛り込んだ中学・高校向けの研修資料を作成した。今月中旬以降に市町村教委の教育長や県立学校の校長に配り、資料を踏まえた研修を5月中旬から年間を通じて実施するよう各校に求める方針だ。県教委は県の「いじめ対策ポータルサイト」で研修資料を公表している。
研修資料は、臨床心理と情報教育を専門とする大学教授や中高の校長、PTA関係者らをメンバーとする県教委の「生徒指導の在り方検討ワーキンググループ」が3月末にまとめた。
研修は、教職員が3〜6人ほどのグループに分かれ、テーマごとに話し合う方式を指定。グループでまとめた意見を発表し、他の参加者からの指摘も踏まえて協議内容を振り返ることで、共通認識を持って同じ対応ができるようにする。
テーマとなるケーススタディーとしては(1)死にたいと訴える生徒(2)問題行動を起こした生徒と保護者(3)加害者が特定できないいじめ−への対応など5つを設定。死にたいという訴えでは、いじめの背景を理解する上で留意すべき点▽学校の支援体制▽保護者との連携で必要な点▽加害者とされる生徒や他の生徒への対応で必要な点−を考えるべきポイントに挙げた。
また、生徒が自殺した際のマスコミ対応も研修の参考資料の中で取り上げ、校長らの役割として「学校が“うそをつく”と子供や保護者の信頼を失いかねませんから『家族からは○○と聞いています』という表現にとどめる必要があります」としている。
ワーキンググループは、上越市の県立高田高3年の男子生徒=当時(17)=が平成24年に自殺した問題を踏まえ、昨年8月末に設置された。県教委は担当者を各校に派遣して研修を指導し、生徒の指導体制もチェックする方針。「研修の実施状況を反映させて内容を改定し、生徒指導の対応能力を向上させたい」としている。