大阪・泉南市でいじめ受けた中1生徒が自殺、市長が報告書「受け取り拒否」の怪

大阪・泉南市でいじめ受けた中1生徒が自殺、市長が報告書「受け取り拒否」の怪
ダイヤモンド・オンライン 2022/7/12(火) 6:01配信

 2022年3月、大阪府泉南市で中学1年生(当時)の少年が自殺した。母親の手記には、少年が同級生から「少年院帰り」などとからかわれ、担任に助けを求めたことや、教員が「誰が言ったか分かるまで学校側は指導しない」といった趣旨の発言をしたことなどが記されている。この問題の真相を究明すべく、泉南市長の附属機関「泉南市子どもの権利条例委員会」が検証を行った。しかし検証後、泉南市の山本優真市長は、委員会からの報告書の受け取りを拒否した。31歳の山本市長は“全国最年少市長”として注目を集める人物だが、なぜ不可解な対応を取ったのか。(ジャーナリスト 池上正樹)

 母親によると、小学校時代、Aさんが学校に行けず家にいるとき、教師が自宅に来てドア越しに「学校に行こう」と手を引っ張られたことがあった。
 また、抵抗すると背負い投げをされたり、「目を見ない」などの理由で何回も顎を持ち上げられたり、時間割表の入った封筒でたたかれたりした。母親がそのことに抗議すると、「たたくなんて、コミュニケーションの一環ですよ」と言われたという。
 Aさんは小学校時代、こうした経緯で学校側への不信感をつのらせ、その後も不登校状態が続いた。
 中学の担任に、このような事情を「すべて話してほしい」と望んだAさん。だが手記の通り、中学の担任は「周囲があかんと言ってる」という理由でそれを拒否した。
 これがきっかけとなって、Aさんは中学の担任と会うことを完全に拒絶し、21年10月から再び不登校になった。

 この問題の経緯を改めて説明すると、泉南市子どもの権利条例委員会はAさんが亡くなった後、「子どもの自死が学校生活と何らかの関係があると推測されるのに、教育委員会に報告もされず、何ら審議もしていないのは理解できない」として、2度にわたって意見書を冨森ゆみ子教育長あてに提出した。
 そして7月1日、泉南市の山本市長に「子どもの権利条例に基づいて検証が求められる重大な課題」だとする最終報告書を手渡そうとした。だが山本市長は、直接受け取ろうとはしなかった。さらに、泉南市役所の秘書広報課長にも、報告書を受け取らないよう指示した。

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