東北大 論文で不正、助教を懲戒解雇…実験データを流用
2009年12月4日21時26分配信 毎日新聞
東北大は4日、同大大学院歯学研究科の上原亜希子助教(40)らが01〜07年に発表した論文11本にデータの流用があったとして、上原助教を懲戒解雇、指導的立場にあった高田春比古教授(59)を停職3カ月、菅原俊二教授(51)を停職1カ月の懲戒処分にしたと発表した。同大によると、研究内容にかかわる不正で研究者を懲戒処分にしたのは初めて。
上原助教をめぐっては、日本細菌学会が08年3月、若手研究者を対象とする「黒屋奨学賞」を贈ったが、同年7月に助教の論文に不正行為の疑いが強いとして同大に調査を求め、同賞を取り消した。
同大が今年4月に公表した内部調査結果で、上原助教は口腔(こうくう)免疫に関する論文などで、過去の論文に使用した実験データや画像を複写し、独自の新しいデータと偽って使用したと認定。両教授は論文の責任著者だったが、上原助教の虚偽データを検証することなく使用した。
不正行為があったとされる論文11本のうち、菅原教授が発表した4本は取り下げ手続きをしているが、上原助教と高田教授は不正を認めていないという。
同大の野家啓一理事は4日に記者会見し「学術研究活動に対する信頼を大きく失墜させる結果となり、誠に遺憾。研究倫理教育の更なる徹底を図る」との井上明久学長のコメントを読み上げた。【高橋宗男】