国旗、国歌 現状問うメール 書籍めぐり 府教委、全校長あてに
2009年12月2日15時33分配信 産経新聞
大阪府内の学校で起きた国旗掲揚と国歌斉唱をめぐる混乱を描いた書籍について、府立高校と支援学校の校長全員に対し、府教委が事態の状況を尋ねるメールを送っていたことが2日、分かった。府教委に対する問い合わせが相次いだためといい、各支援学校に対しては反響を府教委に連絡するよう要請。府内の教育現場を取り上げた書籍をめぐる波紋が広がっている。
メールは11月25日付で、府立学校と支援学校の校長ら192人に送信。該当の書籍は国旗、国歌をめぐる校長と教師の生々しい対立を取り上げた「学校の先生が国を滅ぼす」(産経新聞出版)で、平成10年から3年間にわたり、大阪府内の府立支援学校長を務めた著者の一止羊大(いちとめ・よしひろ)さん(66)の体験が記されている。
メールでは、書籍で取り上げられた内容が約10年前の著者の経験がもとになっているにもかかわらず、現在も同様の事態が続いていると受け取った読者から府教委に対し問い合わせがあることなどを記したうえで、「この件にかかわって、今後担当者から各校に問い合わせさせていただくことがあります」などとしている。
府教委は「出版以来、現状について問い合わせがあるため、窓口を一本化し、現場が混乱しないようにメールを送った。現在は、国旗掲揚と国歌斉唱は、ほぼ実施されており、本を読んだ方から、今も同じような状況だと誤解を受けるのは避けたい」と説明している。
一方、著者の一止さんは「府教委はあくまで表向きの言い分しかしておらず、実際はまだ国旗・国歌をめぐる対立は残っているはずだ。学校現場の状況に探りをいれようとして、調査を行っているだけだ」と批判している。