飲酒がらみの不祥事相次ぐ

飲酒がらみの不祥事相次ぐ
’11/6/17 中国新聞

 周防大島高(山口県周防大島町)の男性教諭(27)が道交法違反(酒気帯び運転)の罪で罰金30万円の略式命令を受け、10日に懲戒免職となった。同高では教員研修を重ねてきたのに再発した。県内では昨年7月以降、公立校教職員による飲酒がらみの不祥事が6件に上る。異常な事態だ。

 「再び信頼を裏切り、責任を痛感している」―。13日夜、周防大島高が開いた保護者説明会。光田伸幸校長は集まった約20人に頭を下げた。

 同高では昨年10月に男性教諭が道交法違反(酒気帯び運転)で逮捕されて以降、職員の研修会や朝礼などで注意喚起を繰り返してきた。昨年末の忘年会は中止。3月の職員親睦会はホテルで開き、飲酒した職員は宿泊させた。翌朝、車で帰宅する職員にはアルコールチェッカーでアルコールが残っていないことを確認させるなど再発防止の徹底を図った。

 研修会では警察庁などが発行している飲酒運転防止の啓発資料を活用。飲酒が絡んだ事件を紹介するプリントを配り、当事者にならないよう指導した。

 今回懲戒免職になった教諭も研修内容を無視したわけではない。5月3日夜、防府市内の飲食店で友人と飲酒する際、代行運転を予約。車の鍵を代行業者に預け、同市内の実家には代行運転で帰宅していた。しかし、その後、酒気帯びの状態で車を運転して再び外出。同4日午前3時50分ごろ周南市内で自損事故を起こした。

 「飲み過ぎて正常な判断ができなくなったのが問題」と光田校長。ただ私的な飲酒を禁ずることもできず、最終的には各自の教員としての自覚を信じるしかないのが実情だ。

 県内の公立校教職員による飲酒関連の不祥事は2007〜09年度の3年間で計4件。昨年7月25日から5月4日までの9カ月半で6件は異常なペースと言える。不安、ストレスなど飲酒に走らざるを得ない理由があるのか―。各事案の背景も調べている県教委教職員課は「心の問題など共通する原因はない。増加の理由は見あたらない」という。

 教職員の電話相談窓口を設ける公立学校共済組合山口支部によると、昨年度の心理的な負担に関する相談件数は63件。担当者は「年により増減がある。増加傾向とはいえない」と説明する。

 懸念されるのは生徒への影響だ。周防大島町では昨年末、東和中の教諭が道交法違反(飲酒検知拒否)で逮捕され、懲戒免職となった。今春、同中から周防大島高へ入学した生徒にとって、半年で2人の教師が法を犯し、懲戒免職になったことになる。

 同高では今月13日、県教委にスクールカウンセラー2人の派遣を要請し、生徒の心のケアにあたった。「子どもにルールを教える立場。教職員は自分を徹底的に律するべきだ。なりふり構わず再発防止に努めるしかない」と教職員課。同高は来週中に検討会議を設け、あらためて再発防止への模索を始める。

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