奈良・偽装請負問題:「市の直接雇用にして」民間委託の用務員ら会見 /奈良

奈良・偽装請負問題:「市の直接雇用にして」民間委託の用務員ら会見 /奈良
毎日新聞 2012年8月28日(火)15時16分配信

 私たちは「官製ワーキングプア」の当事者−−。奈良市が民間委託している用務員業務を巡る偽装請負問題で、奈良市立小学校に勤務する民間業者の用務員たちが27日、市役所で記者会見した。昼夜を問わずに住み込みで働きながら、手取りの給与が11万円台にとどまる人もいる実態を明らかにし、「市による直接雇用に切り替えてほしい」と訴えた。
 奈良市は、市立の小中学校23校と幼稚園17園に民間委託の用務員を配置。このうち小学校2校で教職員が用務員に仕事を指示したことについて、奈良労働局は違法な偽装請負だと判断し、市に是正指導した。市は教職員が用務員に仕事を依頼しないよう徹底する措置を取ったが、直接雇用に切り替えるかどうかは決めていない。
 この日は「県労働組合連合会」(井ノ尾寛利議長)に加盟する男女4人の用務員が会見。このうち60代の男性は、夜間の校内に不審者が侵入し、教頭の指示を受けて対処した経験を明かし、「緊急時に学校管理職と連携して対応できなくなるのはおかしい」と今回の市の対応を批判した。
 別の60代の女性用務員の手取り月収は13万円強で、残業手当はない。市から勤務先には月額約26万円の委託料が支払われているが、業者の取り分が大きいためだ。女性は「子供が好きだから、収入について高望みする気はない。今の予算でも直接雇用に切り替えれば、十分な待遇が実現できるはず」と訴えた。【大久保昂】

8月28日朝刊

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