<兵庫・高2自殺>「不慮の事故に」校長が両親に打診

<兵庫・高2自殺>「不慮の事故に」校長が両親に打診
毎日新聞 2012年9月17日(月)21時24分配信

 いじめを受けていた兵庫県川西市内の県立高校2年の男子生徒(17)が今月2日に自殺した問題で、高校の校長が男子生徒の両親に「自殺ではなく、不慮の事故ということで生徒たちに説明したい」と打診していたことが分かった。両親は拒否し、実際には学年集会で自殺と説明した。両親はこれらの対応に反発を強めており、「学校は信用できない。真実を知りたい」として、第三者機関への調査依頼や県警への被害届提出を検討している。

 また、校長は17日、記者会見し、いじめに関わっていたのは生徒3人だったと明らかにし、いじめと自殺との関連について、「生徒が自ら命を絶っているので、全く関連性がなかったとも言い切れない」と話した。

 高校や両親によると、校長は男子生徒が自殺した翌日の3日に自宅を訪れ、「不慮の事故」との表現で説明することを打診。両親は「自殺であることを明らかにしてほしい」として拒んだ。

 これについて校長は17日の会見で、「心に影響を受けやすい年ごろなので、自殺というインパクトのある言葉ではなく、穏やかな表現にしたかった。今も不慮の事故という言葉を使うべきだったと思っている」と強調した。

 また、校長は自殺の3カ月前に男子生徒に対するいじめをうかがわせる情報が同級生から担任に伝えられながら対応しなかったことについては「誠に申し訳なく、おわび申し上げます」と謝罪した。同校では19日夜に全校生徒の保護者を対象にした保護者会を開き、経緯を説明する。【高瀬浩平、藤顕一郎】

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