いじめ:4〜7月の公立学校、4カ月で343件 昨年度の既に半数 各校はアンケや研修−−県調査 /富山
毎日新聞 2012年10月9日(火)15時59分配信
県内の公立学校で今年4〜7月に確認されたいじめの件数は343件で、昨年度全体の約半数に上ったことが県の緊急調査で分かった。県小中学校課は「いじめに対する不安が増大しており、今までいじめと気づかなかったことでもいじめだと認識して報告されているのではないか」としている。
. 緊急調査は大津市で昨年10月、いじめを受けていた中学2年の男子生徒(当時13歳)が自殺したことが社会問題化したことをきっかけに、文部科学省が8月に全国へ依頼して実施した。県が国立・私立を除く全公立学校に報告を求めたところ、小学校で162件▽中学校で158件▽高校で23件▽特別支援学校で0件−−だった。
いじめに対する各学校の取り組み状況も聞いた結果、定期的なアンケートや教員らを対象にした校内研修は特別支援学校以外のすべてで実施されていた。特別支援学校でも面談などの対応を取っているという。
今回把握したいじめの中では自殺に至ったケースはない。一方で、全体のうちインターネット上でのいじめや警察に相談した件数などについては「詳細を分析中」(同課)としている。分析結果について公表するかは検討中という。
同課によると、昨年度1年間のいじめの認知件数は、小学校315件▽中学校272件▽高校24件▽特別支援学校10件−−の計621件だった。また、県によると1000人あたりのいじめの認知件数は06年では小学校11・5件、中学校で20・2件。一方10年では小学校5・8件、中学校9・2件と、それぞれ減少している。【大森治幸】
10月9日朝刊