アカハラ2年半調査せず 愛媛大、准教授を懲戒

アカハラ2年半調査せず 愛媛大、准教授を懲戒
中国新聞 ’12/10/12

 愛媛大学は12日、教え子の男子学生(31)から実験費名目で、支払う必要のない計約34万円を徴収したなどのアカデミックハラスメントを行ったとして、大学院医学系研究科の40代の男性准教授を出勤停止14日の懲戒処分にしたと発表した。

 学生は2009年7月に大学に相談していたが、大学は12年1月まで調査委員会をつくらなかった。記者会見した曲田清維まがた・きよただ副学長は「学生が刑事告訴したので処分が決まるまで静観したかった」と説明した。

 曲田副学長によると、学生は強要容疑で准教授を愛媛県警に告訴。准教授は12年1月までに不起訴処分になった。

 愛媛大によると、准教授は09年6〜7月、学生に失敗した実験の薬品費用などを自己負担するよう求め、現金を集めた。愛媛大は支払いを求めた詳しい理由について「答えられない」と話した。

 学生は告訴とは別に、准教授から暴行を受けた上、長時間の作業を強いられてうつ病になったとして、愛媛大と准教授に損害賠償を求め松山地裁に提訴している。

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