(朝鮮日報日本語版) 「親日」教科書に抗議の声、採択撤回相次ぐ
朝鮮日報日本語版 2014年1月6日(月)10時11分配信
先月、教育部(省に相当)が最終的に承認した教学社の高校用韓国史教科書について、採択しないよう求める運動が広がりを見せ、論議を呼んでいる。
教学社の教科書は、保守系の歴史学者たちが「これまでの高校用歴史教科書は左寄りだ」と主張して執筆したものだ。だが、日本による韓国併合を「韓日合邦」と表現し、日本の立場を反映するなど、歴史についての誤った記述が見られるとして、批判を浴びていた。
蔚山現代高校は5日、ウェブサイトで「教科協議会と学校運営委員会での審議を通じ、新年度の歴史教科書として、教学社の韓国史教科書ではなく、別の出版社の教科書を選定した」と発表した。同校は先月、教学社の韓国史教科書を使用することを決定したが、全国教職員労働組合(全教組)蔚山支部が「教科書の採択過程で外部から不当な圧力があったのではないか」と抗議し、校内での反発も相次いだため、決定を覆すことになった。
一方、今月初めに教学社の教科書の採択を決めた一部の学校のリストが、野党・民主党の議員を通じて公開され、左派団体や生徒、保護者たちから採択の撤回を求める動きが出ている。これまでに京畿道の水原東佑女子高校、東園高校(水原市)、坡州雲井高校、盆唐栄徳女子高校、楊西高校(楊平郡)、驪州第一高校の6校が教学社の教科書採択を取り消し、また慶尚北道の星州高校、慶尚南道の昌寧高校、陜川女子高校、大邱市の包山高校なども、教学社の教科書採択を取り消した。当初、教学社の教科書を採択したとされた十数校のうち、決定を覆さなかった学校は、教学社と志学社の教科書を採択した全羅北道全州市の象山高校だけだ。同校の関係者は「学校のウェブサイトや電話を通じ、学校に対し悪口を浴びせたり、校長への個人攻撃が相次いだりしている」と語った。教学社の教科書採択を撤回した学校は「当初の教科書選定の手続きに問題はなかったが、一部の世論や校内の反発が激しく、決定を覆さざるを得なかった」と説明した。これらの学校では、在校生が教学社の教科書採択に反対するポスターを貼ったり、全教組や市民団体などが学校前で集会を開いたりし、採択の取り消しを求めた。
このように、特定の出版社の教科書を採択しないよう求める運動に対し、懸念する声も高まっている。歴史担当教員の団体「ウリ(『われわれの』の意)歴史教育研究会」の関係者は「教学社の教科書には不十分な点があるが、誤った記述についてはすでに修正や補完が行われている状態なので、教科書の選定は学校の自主的な判断に委ねるべきだ」と主張した。また、ソウル市内の高校の歴史担当教諭は「このように採択反対運動が激化する中、信念を持って教科書を採択する学校が、一体どれだけあるだろうか」と語った。
教学社の教科書の執筆者たちが所属する韓国現代史学会は5日、声明を発表し「全教組などの左派陣営が、全体主義的な扇動や圧力により、学校の自主的な選択権を脅かしている」と主張した。また、教学社は「旧日本軍の慰安婦をめぐる記述に誤りがあったことは深く反省し、修正を行った。当社の教科書を採択した学校のリストを公開し、魔女狩り的な採択反対運動を繰り広げる団体に対しては、法的手段に訴えることを検討していく」とのコメントを発表した。