(朝鮮日報日本語版) 11日間で2人死亡、高校寄宿舎で何が起きているのか
朝鮮日報日本語版 2014年4月14日(月)10時36分配信
慶尚南道晋州市の高校で、わずか10日余りの間に、校内暴力により生徒2人が死亡したことが分かった。警察が捜査に乗り出し、教育庁(教育委員会に相当)が緊急の対策会議を行うなど、地域社会に衝撃が走っている。
今月11日午後11時20分ごろ、晋州市内の高校の寄宿舎203号室で、2年生の男子生徒(17)が1年生のB君(16)に「しごき」をし、腹部を蹴って死亡させた。男子生徒は「B君と友人のC君(16)が夜の自習時間の後、口論の末に外に出てけんかしようとした。それを見て『何しに行くんだ』と聞いたところ『ただ話をしに行く』とうそをついたため、B君を床に腹ばいにさせ、左腹を足で1回蹴ったところ、気を失った」と供述した。B君が倒れたため、寄宿舎の管理人が直ちに駆けつけ、人工呼吸を行った後病院に搬送したが、1時間後に死亡した。
約400人の生徒が在籍するこの高校の寄宿舎では、現在98人の生徒が生活している。警察は12日、男子生徒を緊急逮捕し、13日に逮捕状を請求した。
この高校では先月末にも、1年生の男子生徒が同級生のE君を殴打し死亡させたとして、警察に逮捕された。先月31日午後3時40分ごろ、この男子生徒は学校の本校舎西側3階の階段で、普段から仲が悪かったE君とけんかになり、腹や胸を殴ったり蹴ったりして死亡させた疑いが持たれている。警察は「E君はけんかの際にみぞおちをやられて胃液や胃の内容物が逆流し、気道をふさいだため死亡したことが分かった」と説明した。警察の調べに対し男子生徒は「5時間目の授業後の休み時間にE君を呼び『何でいつもけんかを売るのか』と聞いたところ、『お前は生意気だ』と言われたため、カッとなって殴った」と供述した。
同じ学校で校内暴力によって生徒が死亡する事件が2件も発生したことを受け、慶尚南道教育庁は今月12日、緊急の対策会議を開き、問題の高校に対する特別監査を行うとともに、道内の高校86校の寄宿舎に対する緊急の実態調査を行うことを決めた。同道教育庁はまた、問題の高校に対し、校長を自宅待機とするよう求め、教員や生徒全員を対象とする心理カウンセリングを行う方針を打ち出した。