学校内の事故防止策議論 京都精華大 遺族ら府内で初開催
産経新聞 2014年4月20日(日)7時55分配信
学校内で児童や生徒が死亡する事故を防ぐためにはどうすればいいかについて、遺族や有識者が語る会が19日、京都市の京都精華大で行われた。
会は大分県竹田市の県立竹田高で平成21年、剣道部の練習中に熱中症で倒れて死亡した工藤剣太さん=当時(17)=の両親らでつくる「剣太の会」が主催し、今回で22回目。府内では初の開催となる。
この日の会では剣太さんの両親が剣太さんが亡くなった当日の様子や、当時の顧問らの過失責任を認めた民事訴訟の状況などを説明。剣太さんの母親は「子供たちの命を守れるのは大人しかいない」と話した。
会には京都市立小学校1年時に同校プールで亡くなった浅田羽菜(はな)ちゃん=当時(6)=の両親も参加。父親は「娘の死は私たちの人生も変えてしまった。剣太くんや娘に起きたことは起こってはならないことだ」と苦しい胸の内を明かした。
また、精華大人文学部の住友剛教授が「学校事故・事件の事例から見えてくること」と題して講演。「学内での事件事故にまともに向き合えない教員を養成する大学側にも課題はあるのでは」と指摘した。(池田進一)