40代男性教諭が給食費を着服 6年以上に渡り総額1500万円超

40代男性教諭が給食費を着服
6年以上に渡り総額1500万円超
新潟日報 2014/06/23 21:40

 糸魚川市教育委員会は23日、糸魚川中学校と糸魚川東中学校の両校で給食の献立作りや食材発注などを担当する糸魚川中の40代男性教諭が、2008年度から6年以上にわたり架空の発注をする不正経理を行い、計1535万円を着服していたと発表した。

 両校は男性教諭を刑事告訴することを検討している。教諭は現在けがで入院中で、市教委は回復を待って動機や使途を聞く方針。

 市教委によると、教諭は管理栄養士資格を持ち、授業で生徒に食生活について指導することもあった。08年度から両校で調理員に食材の発注を指示する業務を担当。本来より1割程度少なく発注し、差額を着服していた。着服分については架空の業者名の納品書などを偽造していた。

 糸魚川中では業者への支払も担当。糸魚川東中には別の担当者がいたが、立て替えたと説明していた。業者への支払いは振り込みが原則だが、現金払いのケースもあったといい、架空発注分は現金で受け取っていた。架空請求はほぼ毎月繰り返され、年1回の校内監査でも気付かなかったという。

 今月9日に糸魚川東中の調理員が給食会計の書類を確認した際、納品実績のない業者の請求書を見つけた。市教委が両校の会計書類を調べると、糸魚川中で1236万円、糸魚川東中で299万円の不正経理が判明した。男性教諭は着服を認め、家族が全額返した。着服分は保護者に返金する。

 米田徹市長は23日、市役所で記者会見し、「市民の信頼を裏切り深くおわびする。二度と起きないような仕組みを作りたい」と述べた。男性教諭は11日、オートバイを運転中、自損事故を起こし重傷を負って入院した。

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