【ブラジル】USPの教職員スト 構内閉鎖で賃上げ要求
サンパウロ新聞 2014年6月13日 23時30分配信
サンパウロ市で11日午前、サンパウロ総合大学の教職員らによるストライキでキャンパス内の1番ゲートが封鎖された。同日付の地元紙(電子版)が報じた。
サンパウロ総合大学の他にもカンピーナス総合大学とサンパウロ州立総合大学の教職員らが5月27日からストを開始しており、インフレ率(6・78%)に対して給与9・78%の調整と損失分の再調整を求めた。通常、給与の調整は毎年5月に行われており、昨年は5・39%の調整が行われていた。
しかし、経営難に陥っているサンパウロ総合大学では給与などに充てられる人件費が105%を超えていたことも明らかになったため、給与調整は9月まで延期されることが決まっていた。同大学では、給与調整を求めたストによる教職員の業務停止は10年ぶりとなった。2004年に行われた値上げを求めるストは65日間に上った。
ストを決行したサンパウロ総合大学の教職員組合は、同大学の民営化反対と無料で優良な公立大学が労働者や貧困層のために存在すべきだと主張した。これにより大学の審議会はキャンパス閉鎖の解除を交換条件に教職員らと交渉する意向を示した。
ゲートの封鎖以外にもキャンパス内の中央管理棟、学生食堂と総務室などが閉鎖されており、ストの代表者は「キャンパスの閉鎖の解消は保証できない。対話による交渉を望んでいる」と述べている。