手術同意書「こんなスカスカな」…遺族側弁護団
読売新聞 2015年3月7日 9時5分配信
「技術が稚拙」「ここまで記載のないカルテは見たことがない」――。
群馬大学病院(前橋市)で肝臓手術を受けた患者が相次いで死亡した問題で、6日記者会見した遺族側弁護団は、専門医の協力を得て行った独自調査に基づき、重大な問題点を次々と明らかにした。
弁護団によると、執刀医が怠った術前検査について「医師100人のうち100人が、しないことはあり得ないと答える」と専門医は指摘。手術の録画映像については「血の海の中で手術しているような状態。肝臓を周りからはがしたり、出血を止めたりする操作全部が悪い」と評した。
会見では患者の同意書のコピーが示された。うち1人のものは「腹腔鏡(ふくくうきょう)手術」という記載すらなく、手術による死亡リスクや、他の治療の選択肢の記述は一切なかった。
弁護団の梶浦明裕事務局長は「こんなスカスカな同意書は通常ない」とし、患者への説明と同意が不十分なまま手術をしたことを「傷害行為にもなり得る」と強調した。上司で管理責任がある教授にも「過失がある」とした。弁護団長の安東宏三弁護士は「教授によるチェック体制が機能していなかったのが最大の問題だ」と述べた。