<東大不正論文>3人の博士号を取り消し
毎日新聞 2015年3月27日 12時13分配信
◇分子細胞生物学研究所の加藤茂明元教授グループ
東京大分子細胞生物学研究所の加藤茂明元教授のグループによる論文不正問題で、東大は27日、不正論文が作成された当時の研究所の大学院生ら3人の博士号を取り消したと発表した。決定は今月23日付。
東大によると、3人には、2005年と07年にそれぞれ農学博士号を授与していた。この問題を巡り、当時特任講師だった北川浩史・元群馬大教授が、徳島大から既に医学博士号を取り消されており、博士号の取り消しは計4人となった。
東大は昨年12月、加藤氏のグループによる論文33本でデータの捏造(ねつぞう)や改ざんの不正行為があったとする最終調査報告書を発表、加藤氏ら11人が不正行為をしたと認定した。加藤氏ら教員6人はいずれも退職していたが、「懲戒処分相当の可能性がある」との見解を示した。東大はその後、東大で博士号を得た6人について、博士号取り消しに当たるかを審議していた。
東大によると、大学から博士号を取り消されたのは、当時大学院生だった藤木亮次元助教ら3人で、「捏造や改ざんをしたと認定された図が博士論文の結論に重要な影響を与える」と判断し、取り消しを決めた。3人の現職などは「個人情報にあたる」として公表しなかった。残り3人は「不正の程度が軽く、論文の結論に影響しない」などとして取り消さないという。
東大の相原博昭副学長は記者会見で「極めて遺憾。研究倫理の周知徹底に全学を挙げて取り組みたい」と述べた。【河内敏康】