京大病院汚職 逮捕の元准教授の「くれくれリスト」 色や型番も記され…

京大病院汚職 逮捕の元准教授の「くれくれリスト」 色や型番も記され…
産経新聞 2015年6月15日 14時59分配信

 京都大病院の研究用医療機器の受注をめぐる汚職事件で、収賄容疑で京都府警に逮捕された京都大元准教授で医師の丸井晃容疑者(47)が欲しい高級ブランド品などをまとめたリストを作成し、業者側に渡していたことが15日、関係者への取材で分かった。京都府警は丸井容疑者が業者側に物品を要求していたとみて調べている。府警は同日、京都大病院などへの家宅捜索を始めたが、血管再生医療の分野で将来を嘱望される医師の逮捕に、関係先では困惑が広がった。

 関係者によると、業者側は丸井容疑者が作ったリストなどをもとにして、ドイツの「RIMOWA(リモワ)」やアメリカの「TUMI(トゥミ)」といったキャリーバッグやスーツケースを準備し、丸井容疑者宅にまで届けていた。リストはブランド、商品名だけでなく、色や型番も記された詳細なものだったという。

 府警はこの日午前、京都大病院など関係先を家宅捜索。最先端の再生医療研究に携わっていた医師が関与した事件とあって、病院側も混乱している様子で、担当者は「個別の事案について何も言えないが、今後再発防止策は検討していく。診療などに影響がないようにしたい」と答えるのがやっとだった。

 また、丸井容疑者が今年1月から勤務していた天理よろづ相談所病院(奈良県天理市)の寺田豊事務長は「期待していたのに、ただただ残念だ。困惑している」とした上で、「当院の職員が逮捕されたということは誠に遺憾なこと。事実関係を確認した上で、厳正に対処します」とコメントした。

 一方、贈賄側の医療機器販売「西村器械」(京都市中京区)の社員、西村幸造容疑者(39)は、一時は京都支店の副支店長を務めるなど機器販売の交渉を任される立場だったという。

 この日は、西村器械にも家宅捜索が入り、広野拓治専務は「急なことで社員たちも困惑している。世間を騒がせてしまい、非常に申し訳ない」と話していた。

 京都大では平成24年7月にも、納入物品をめぐり業者に便宜を図った見返りに計約620万円の賄賂を受け取ったとして、東京地検特捜部に収賄容疑で大学院薬学研究科の元教授が逮捕される事件も起きており、研究者と業者の癒着はこれまでも問題になっている。

 今回の事件も、当時、血管再生医療の研究プロジェクトで物品購入の判断を行う立場にあった丸井容疑者が、他社から見積もりを募る前に、必要な機器の情報を贈賄側に伝達するかたちで、業者側は他社よりも有利な立場で受注を重ねていた。

 関西のある医療関連会社の社員は「比較的安価な医療機器の取引は、多くの場合、個々の医師に裁量権が委ねられている。病院内では医師の影響力は絶大だ」と指摘。「営業担当者との個人的なつながりの深さが受注に結びつくことも多い」と打ち明けた。

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