「担当者が多忙で」設問の6割を市販問題集から盗用 熊本市教職員採用試験

「担当者が多忙で」設問の6割を市販問題集から盗用 熊本市教職員採用試験
西日本新聞 2015年8月4日 10時42分配信

 熊本市教育委員会は3日、小学校教諭採用の1次試験で、「小学校専門A」の全50問中29問が市販の問題集からの盗用だったと発表した。問題は東京の委託業者が作成した。業者は「担当社員が不慣れで多忙だったため安易に引用した」と盗用を認めているという。

 市教委によると、1次試験は7月19日に実施し441人が受験。213人が合格したが、受験者からの指摘で発覚。業者に問い合わせたところ29問は、教員志望者が活用する七賢出版(東京)の問題集の設問とまったく同一だった。29問の正答率は66・3%で全体の正答率56・9%を9・4ポイントも上回っていたという。

 市教委は過去に問題を解いた受験生もいる可能性があるとして、正規の合格者213人とは別に、29問を除いた点数でも合否判定をやり直し、30人を追加合格させた。面接や論文などの2次試験(8月14〜23日)を通じ最終合格者を110人に絞り込むという。

 市教委教職員課は「不信感を抱かせたことをおわびしたい」と謝罪。「1次試験の点数は2次試験で考慮せず、全体の選考結果に大きな影響が出ないようにしたい」としている。

=2015/08/03 西日本新聞=

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