<名古屋・中1自殺>家族「いじめ」把握せず

<名古屋・中1自殺>家族「いじめ」把握せず
毎日新聞 2015年11月3日 0時27分配信

 名古屋市西区の市営地下鉄庄内通駅で1日、同区の市立中1年の男子生徒が「いじめがあった」との遺書を残して電車にはねられ死亡した問題で、生徒の家族が県警に「いじめについて聞いたことはなく、自殺するそぶりもなかった」との趣旨の話をしていることが捜査関係者への取材で分かった。市教委はいじめの有無を調査している。

 ◇同級生ら通夜参列

 市教委によると、男子生徒は今春中学に入学。卓球部に所属し、学校にも休まず通学し、いじめの相談も無かった。同校が生徒を対象に2カ月に1回行っているアンケートで、男子生徒は9月、4段階の満足度調査に「3」と回答。その理由として「卓球ができる」と記述していた。自殺の動機について、顧問教諭らは「思い当たる節はない」と話しているという。

 同じクラスの男子生徒(12)は「金曜日に会った時に悩んでいる様子はなかった。いろんな子と仲が良く、いじめられている感じはなかった」とショックを受けていた。小学6年で同じクラスだった男子生徒は「楽しそうに部活をしている印象だった」と話した。

 2日夜には同区内の斎場で男子生徒の通夜が営まれた。中学の教職員や、保護者に付き添われた同級生らが参列して死を悼んだ。同級生の一人は「いままでありがとうと語りかけた」と涙を流しながら話した。【加藤沙波、谷口拓未、三上剛輝】

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