「学校の対応無責任」=プール事故で報告書―鳥取
時事通信 2017/6/28(水) 22:43配信
鳥取県湯梨浜町の町立羽合小学校で昨年7月、6年の女児が飛び込みの練習中にプールの底に頭を強打する事故があり、町が設置した事故調査委員会(委員長・小林勝年鳥取大教授)が28日、「事故後の学校の対応は不適切で無責任だった」などとする報告書を提出した。
事故は昨年7月15日午後5時20分ごろ、水泳大会に向けた課外練習中に発生。女児は水面に目印として浮かべたフラフープ目掛けて飛び込み、垂直に近い角度で入水。プールの底に右後頭部を強打し、現在もしびれなどの後遺症があるという。
報告書は、教諭が指導中だったのに、児童自らが起こした「不慮の事故」として処理しようとするなど「事態の沈静化に奔走したとしか思えず無責任」と指摘。「保護者に対しても事故の隠蔽(いんぺい)を図るような態度に終始したことは学校管理運営上、重大な瑕疵(かし)」と批判した。
また、町教育委員会も重篤な事故だという認識に欠け、学校を指導する契機を逸したと指摘した。
女児の母親は「真相を突き止めてくれたことに感謝する。同様の事故を防ぐため、報告書を広く生かしてほしい」と話した。
土海孝治・町教育長の話 学校の管理下で起きた事故で、教委の責任でもある。児童、保護者に心からおわびする。