体罰発覚の春日部共栄がセンバツ出場 「監督」売り込みの不届き者も
夕刊フジ 2019/1/28(月) 16:56配信
第91回選抜高校野球大会(3月23日開幕=甲子園)の選考委員会が25日に開催され、21世紀枠3校を含む出場32校が選ばれた。の影響が注目されていた春日部共栄(埼玉)も、1997年以来22年ぶり3度目の出場が決まった。
昨秋の関東大会で準優勝したが、本多利治監督(61)が昨年4月の練習試合で、見逃し三振した選手に体罰したことが同12月20日に発覚。現在指導を自粛しているため監督不在で、選手にはあまり派手に喜び過ぎないように通達されるなど、ドタバタの吉報となった。
宇野禎弘校長(63)は「『選ばれなかったらどうしよう』とか、悪いことばかりを考えていた。電話が鳴ったときには正直ホッとしたのが一番」と安堵の表情。「大人の不始末の責任を子供たちに取らせるようなことは、あってはならない」という思いが選考委員会にも伝わった。
本田監督の処分は2月1日に日本学生野球協会の審査室会議で決まるが、その前に学校としての処分を下す。
宇野校長は「もし(協会の処分が指揮を)執れるぐらいの処分だったとしても、学校としては指揮を執ることはできないと考えている。再出発ということで新たな気持ちでいる」と、選抜はコーチやOBから新監督を人選して臨む方針。
「今回の報道があってから売り込みもあり、『こういう経歴があります』と書かれた手紙も来たが、それは選手が受け入れないでしょう」(宇野校長)とのことで、ドサクサ紛れに甲子園で指揮を執ろうという不届き者まで出る始末だ。
宇野校長は「中にはだいぶ動揺している生徒もいる。監督の登録期限が2月中旬だと思うので、総合的に考えて慎重にやりたい」としているが、大会まで2カ月を切っており、選手にとって落ち着かない日々が続く。
一方、ダンス同好会の有料発表会に野球部員が出演し、部長の処分が検討されている昨秋の四国大会ベスト4の高知商は選出されなかった。(塚沢健太郎)