中国のゲノム編集ベビー 研究者に懲役3年判決 協力者2人にも実刑や罰金刑
毎日新聞 2019/12/30(月) 19:07配信
国営中国中央テレビは30日、エイズウイルス(HIV)感染を抑止するためにゲノム編集技術を使ってヒトの受精卵の遺伝子を改変し、双子を誕生させたと公表した広東省の南方科技大元副教授の賀建奎(が・けんけい)被告について、深圳市南山区の裁判所が懲役3年、罰金300万元(約4700万円)の実刑判決を言い渡したと伝えた。
裁判所によると、2016年以来、賀被告はゲノム編集技術で商業的な利益を得るために、広東省内の医療関係者2人と共謀。夫だけがウイルスに感染しているカップルなどの受精卵にゲノム編集を実施、2人を妊娠させ、双子を含む3人の「ゲノム編集ベビー」を誕生させた。倫理審査書類も偽造していた。
裁判所は賀被告について「医者の業務資格を得ておらず、利益を追求し、故意に規定に違反し、医療管理の秩序を乱したことは重大で、違法な医療行為に当たる」と指摘。同じく業務資格がなかった協力者2人にも実刑や罰金刑を言い渡した。プライバシーに配慮し、裁判所は審理を非公開にしていた。
賀被告は18年11月、香港での国際会議で自ら研究の経緯を発表。世界各国の専門家らから「非倫理的だ」と強く批判されていた。広東省の調査グループは19年1月、賀被告が中国で禁止されている生殖目的のゲノム編集を実施し、双子が誕生していたと認定し、警察に告発。調査結果を受けて南方科技大は賀被告を解雇した。【上海・工藤哲】