養護学校で男性教師から『暴行』…元生徒の21歳男性が損害賠償請求 母親「息子は今も精神的に不安定」

養護学校で男性教師から『暴行』…元生徒の21歳男性が損害賠償請求 母親「息子は今も精神的に不安定」
東海テレビ 2020/9/25(金) 22:06配信

 名古屋市内の養護学校に通っていた2018年、男性教師から暴行を受けたとして、元生徒の男性が損害賠償を求める訴えを名古屋地裁に起こしました。

 訴えを起こしたのは名古屋市立天白養護学校の元生徒で、21歳の男性です。

 訴状によりますと、2018年、高等部3年の生徒だった男性に対し、日常的な暴行など虐待を繰り返した元男性教師(当時59)と、その問題を長期間放置した名古屋市に対し、およそ500万円の損害賠償を求めています。

 この問題を巡っては、元男性教師は男性に対して暴行を振るった罪に問われ、去年3月、名古屋地裁からを下されています。

 提訴後に開かれた会見で、原告の母親は「事件の影響で息子は今も精神的に不安定になっている。なぜ虐待をしたのか、なぜそれを野放しにしたのか、すべて話してほしい」と訴えています。

 名古屋市立天白養護学校(同市天白区)の高等部3年生だった男性(19)に暴力を振るったとして、暴行罪に問われた同校教諭、稲垣達雄被告(60)=懲戒停職中=に対し、名古屋地裁は14日、求刑通り罰金30万円の判決を言い渡した。近藤和久裁判官は「一方的な暴力で執拗(しつよう)、悪質だが、事実を認め反省している」と述べた。
 同日に初公判が開かれて稲垣被告は起訴内容を認め、即日結審して判決まで言い渡された。名古屋区検は昨年12月に略式起訴したものの、名古屋簡裁は略式不相当として正式裁判での審理を決めた。
 初公判の被告人質問で、稲垣被告は「生活態度を注意しようとしたが、あまり聞いていないと思い、もっと注意しようと思った。行きすぎた行為だった」と説明した。近藤裁判官に「男性側の問題ではなく、あなたのコミュニケーション不足だと思う」と問われ、しばらく黙った後、小さく「はい」と答えた。
 判決によると、稲垣被告は2017年11月16日、校庭で男性の足を蹴ったり踏みつけたりした。名古屋市教育委員会は昨年12月、稲垣被告を停職109日(定年の今月末まで)の懲戒処分とした。
 男性の両親は判決後に記者会見して「反省しているのか疑問だった。市教委は、同じことが繰り返されないように教師の指導をしてほしい」と話した。【野村阿悠子】

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