「『ばれたら、母や妹に危害を加える』と脅され逃げられず」 控訴審 鳥栖のいじめ被害者が陳述

「『ばれたら、母や妹に危害を加える』と脅され逃げられず」 控訴審 鳥栖のいじめ被害者が陳述
佐賀新聞 2020/11/19(木) 8:39配信

 鳥栖市内の中学校で2012年、当時中学1年生だった佐藤和威さん(21)がいじめで心的外傷後ストレス障害(PTSD)となって学校に通えなくなったとして、佐藤さんと佐藤さんの家族が、同級生とその保護者、市に約1億2800万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審第1回口頭弁論が18日、福岡高裁(増田稔裁判長)で開かれた。

 訴訟では、暴行や恐喝を巡る双方の認識や学校側の安全配慮義務違反などが争点になっている。

 弁論では、佐藤さんが意見陳述した。中学校入学直後からいじめを受けていたとし「『ばれたら、母や妹に危害を加える』と脅され、相談することも逃げることもできなかった」と訴えた。PTSDを抱えながら生きていく上で「なぜ自分がこのような状況になったのか、はっきりさせる必要がある」とし「12歳だった当時の自分、同じようにいじめ被害に苦しむ人のために、もう一度、勇気を振り絞って戦う」と述べた。

 一審佐賀地裁判決では、同級生によるエアガンで撃つなど一部の暴行が不法行為に当たるとして、8人に対して計約400万円の支払いを命じた。一方で、鳥栖市や同級生の保護者への請求に関してはいずれも棄却していた。

 一審判決を不服とし、佐藤さん側と同級生1人が控訴。佐藤さん側は、いじめの全体像把握と事実認定・法的判断の見直しや市の責任の認定などを求め、同級生側はPTSDの診断結果に対する疑義などを理由としている。

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