名古屋中1女子いじめ自殺「アンケートには加害生徒の実名が書いてありましたが…」

名古屋中1女子いじめ自殺「アンケートには加害生徒の実名が書いてありましたが…」
学校と市教委は「いじめは自死の原因ではない」。このままでは子どもの命は救えない
文春オンライン 渋井 哲也 2021/08/27

 名古屋市名東区で中1の女子生徒が自殺し、遺族がいじめが原因と訴えている問題で、河村市長が再調査を始めると正式に表明しました。
自殺した斉藤華子さんの父・信太郎さん(市長との面談):
「やっぱりおかしい。なさなければならない調査がされていない」
 去年1月、飛び降り自殺した齋藤華子さん(当時13)の遺族は、24日に名古屋市役所を訪れ、河村市長に改めていじめがあったかどうかの再調査を求めました。
 教育委員会のこれまでの調査に不信感を持つ遺族は、再調査は学校などと利害関係がない県外の弁護士や学者を委員にして進めるよう要望し、河村市長は「気持ちに沿うようにやりたい」と話しました。

 去年1月、名古屋市名東区で、当時中学1年の女子生徒が飛び降り自殺しました。市教育委員会は今月、「いじめは認められない」と結論づけましたが、父親は再調査を求める考えです。
亡くなった斎藤華子さんの父・信太郎さん(47):
「娘の目の前には…無限の可能性と、輝かしい未来があったはずです。それでも、死を、選ばなければならなかった苦しみに対して、なぜこうも背を向けられるようなことをされなければならないんでしょうか」
 涙をこらえて訴えるのは斎藤信太郎さん(47)。去年1月、当時中学1年生だった長女・華子さん(当時13)を亡くしました。
 華子さんは、所属するソフトテニス部の合宿に出発する日に、名古屋市名東区にある自宅マンションの9階から飛び降りたのです。
斎藤さん:
「熱心でしたね、納得いくまでやるタイプ。亡くなる日の前日の直前まで触っていたユニフォームです。ボタンをつけるんですけど、ゼッケンをつけなくてはならないということで、一生懸命つけて3時間くらいやっていたかな」
 粘り強く努力する性格だったという華子さん。部活動の練習内容や反省点をこまめに書き留めていましたが、2017年12月25日を境にパッタリと記述が途絶えました。
斎藤さん:
「この日から、部活から帰ってきてから、『疲れた』って一言いって、こたつに入って寝るようになった。どんなに疲れていても着替えて寝る子だったけど、家内が(華子さんが)ユニフォームのまま、帰ってきたままの姿で寝るのを見て、『あれ?』を思ったと」
 華子さんの自殺直後に学校が行ったアンケートには、「力士と呼ばれていた」、「無視をされていたと聞いたことがある」など、いじめを匂わせる内容も綴られていました。しかし…。
名古屋市教委:
「当該生徒が心身の苦痛を感じるいじめ行為があったとまでは認められませんでした」
 市教委が設置した第三者委員会は、アンケート内容をもとに、生徒や教師らから聞き取りを行ったものの、「内容は伝聞などが多く、いじめを裏付けられる証拠がなかった」と判断。
 自殺の理由について「厳しい部活について行けず肉体的・精神的に疲弊し、まじめな性格ゆえに行き場を失って死に至った」と結論付けました。
斎藤さん:
「『これ、いじめだろ』って言いましたけど、あのまま(市教委の報告を)聞いていたら、殴り倒していたと思いますけど。真摯に向き合ってほしいなというのを切に願うだけで、子どもの目線、娘の目線で足跡を追ってください」
 斎藤さんは「報告書の内容は納得できない」として、メンバーを入れ替えたうえで再調査するよう求める考えです。
 河村市長は15日、斎藤さんの求めについて、「本人(信太郎さん)に会って話してそれから」と話し、直接会って話をした上で再調査するかどうかを検討する意向を示しています。

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