5〜11歳の男の子20人に性暴力 元ベビーシッターに東京高裁も懲役20年判決 被害男児の父親「純粋な子どもの心の傷は消えない」
TBS NEWS DIG Powered by JNN 2023/3/30(木) 14:39配信
ベビーシッターの派遣先やキャンプ場で5歳から11歳の男の子、あわせて20人に対して性的暴行を加えた罪などに問われた元ベビーシッターに対し、東京高裁は一審に続き、懲役20年の実刑判決を言い渡しました。
元ベビーシッターで無職の橋本晃典被告(31)はベビーシッターの派遣先や、ボランティアとして参加したキャンプ場などで男の子に対し性的暴行を加えた強制性交や、強制わいせつの罪などに問われています。
被害にあったのはいずれも男の子で、事件当時5歳から11歳まで、20人に上っています。
2022年8月、東京地裁は「信頼される立場を利用し、被害者の未熟さにつけ込んだ悪質な犯行だ」として、懲役20年の実刑判決を言い渡しましたが、橋本被告側は、「量刑が重すぎる」として控訴していました。
東京高裁はきょう午後、判決を言い渡す前に弁論を開き、被害にあった男の子の父親の意見書が読み上げられました。
【被害男児の父親の意見書】
「被告が控訴したことや理由を聞きやるせない気持ちになりました」
「量刑不当とはよく言えたものです」
橋本被告が一審の東京地裁で、アルコール依存症の母親から虐待を受けていたことや、中学生のときにネットで知り合った男性から性的虐待を受けたことなどを理由に情状酌量を求めていたことなどを踏まえて、父親はこう述べました。
【被害男児の父親の意見書】
「過去の憂さ晴らしを弱い者にしてはいけません。被告には、再犯をおかさないために、事実を認める気持ちが感じられない」
「純粋な心を持つ子どもに負わせた心の傷は消えることはありません」
「親の私達ですら、声をふるわせながら被害を訴えた子どもの姿がフラッシュバックします」
その後、裁判は結審し、東京高裁は「被害者1人に賠償金の一部として50万円を支払っていることなどを考慮しても、一審の量刑が重過ぎて不当とは言えない」として、橋本被告側の控訴を退け、一審に続き、懲役20年の実刑判決を言い渡しました。
橋本被告は2020年までの4年余りで、強制性交の罪で22件、強制わいせつの罪で14件、わいせつ行為を携帯電話で撮影するなどした児童ポルノ禁止法違反の罪で20件、起訴されています。
再逮捕容疑は2019年9月20日と11月7日、東京都足立区内の住宅で未就学の男児の下半身を触るなどし、携帯電話で動画や写真を撮影したとしている。黙秘している。同庁の逮捕は3回目。
再逮捕容疑は昨年6月30日午前1時ごろ、東京都内のキャンプ場のテント内で、キャンプに参加していた小学校中学年の男子児童に性的暴行を加え、その様子をスマートフォンで動画撮影したとしている。
橋本容疑者はベビー・キッズシッターと利用希望者をつなぐアプリに登録し、男児の両親から保育の依頼を受けていた。同庁は複数の子どもが性的な被害を受ける動画などを確認しているといい、橋本容疑者が同様の手口で低年齢の子どもに近づき、こうした行為を繰り返していたとみて調べる。
捜査関係者によると、橋本容疑者は昨年11月14日、東京都中央区のマンションの男児宅で、男児の下半身を触るなどした疑いがある。前日にアプリを通じ、体調が悪い男児の保育を両親から請け負ったという。
小学生の男子児童に性的暴行を加えたとして、神奈川県警宮前署は25日、強制性交の疑いで、東京都練馬区北町の無職、橋本晃典被告(28)=別の強制性交罪で起訴=を再逮捕した。「覚えていません」と容疑を否認している。
再逮捕容疑は令和元年8月7日午前3時15分ごろから約15分間にわたって、川崎市麻生区の宿泊研修施設のトイレ内で、東京都渋谷区の小学2年の男子児童(8)に性的暴行を加えたとしている。
同署によると、男子児童は同施設で2泊3日のサマーキャンプに参加しており、橋本容疑者はキャンプを主催する団体のボランティアスタッフだった。橋本容疑者は、子供の教育を目的とした複数のボランティア団体に所属していた。
同年12月にも、ほかのキャンプに参加した小学5年の男子児童に性的暴行を加えたとして、同容疑で逮捕されていた。同署が押収した橋本容疑者の携帯電話には、児童のわいせつな画像や動画が多数残されていたといい、同署は余罪があるとみている。blockquote>