これが「大学病院」の闇…「第一外科vs.第二外科」18人もの患者が死亡した医療事故の裏で起きた医師たちの「権威闘争」

これが「大学病院」の闇…「第一外科vs.第二外科」18人もの患者が死亡した医療事故の裏で起きた医師たちの「権威闘争」
現代ビジネス 2023/4/22(土) 8:03配信

 直近の体制下における第一外科と第二外科は、旧帝大出身者が教授を務める第一外科に対し、群馬大学を卒業した生え抜きがトップの第二外科と、教授の経歴にはっきり違いがあった。第一外科と第二外科の対立には、伝統的なカラーの違いに加え、教授の出自の違いも影響していた。手術死で問題になった執刀医の早瀬稔(仮名)が所属していたのは第二外科で、そのトップであった教授の松岡好(仮名)は、一九八二年に群馬大学医学部を卒業し、前任教授の後継指名を大きな足がかりとして、二〇〇六年一一月に教授に就任した。それに対し、第一外科の教授は、旧七帝大の一角を占める九州大学卒で、一九九八年五月に群馬大学教授に就任していた。第二外科の前任教授は、群馬大学の生え抜き組ではないものの、九州の地方大学出身だった。第一外科教授とは同じ九州の出でありながら出身大学の格が違うだけに、「複雑な感情を抱いていたのではないか」と周囲からは見られていた。

遺族の深き慟哭…「群馬大医学部附属病院」腹腔鏡手術後に「8人死亡」…執刀医暴走の全貌を明かす
現代ビジネス 2023/4/15(土) 7:33配信

 2014年、読売新聞のスクープ記事から、医学界を揺るがす大スキャンダルが明らかになる。亡くなった患者・8人の手術は、いずれも早瀬(仮名)という40代の男性医師が執刀していた。院内調査によって、開腹手術でも10人が死亡していたことが発覚。技量の未熟な早瀬が、超一流外科医でも尻込みすると言われた高難度の最先端手術に挑んだのはなぜなのか。

「ずっとおかしいと思っていたんです…」群馬大医学部附属病院で18人が死亡、遺族へ告げられなかった信じ難い事実
現代ビジネス 2023/4/17(月) 8:03配信

 病院当局には、事態の表面化を恐れる大きな理由があった。

 2014年12月5日に予定されていた次期学長選である。2015年春、群馬大学は学長の任期満了を迎える。学長選はそれに伴うもので、次期学長の座を争っていたのは、病院長を務める野島美久と、その前任の病院長であった石川治。二人は2014年10月、学内外の有識者による選考会議から「学長適任者」に選出されており、学長選は、新旧の病院長による一騎打ちの情勢だった。

内部情報を漏らしたのは誰だ…群馬大医学部附属病院で腹腔鏡手術後に「8人」死亡、病院側の呆れた「最大の関心事」
現代ビジネス 2023/4/21(金) 7:33配信

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