山形の中3男子が自殺 第三者委「いじめが原因とは断定できない」
産経新聞 2023/12/22(金) 21:04配信
山形県寒河江市教育委員会は22日、令和3年12月に市立中学校3年の男子生徒が自殺し、同級生によるいじめがあったと発表した。第三者委員会がまとめた調査報告書で明らかにしたが、いじめと自殺の因果関係は「明確に存在すると断定できる情報は得ることができなかった」としている。市は同日、遺族の了解を得て、調査報告書を市ホームページで公表した。
寒河江市教育委員会によると、男子生徒は3年12月20日夜、自殺した。中学校は、自殺の背景にいじめがあった可能性があることから調査。4年2月、いじめはあったものの、解消されつつあったとする「基本調査結果」を遺族に報告した。しかし遺族は、詳細な調査を求め、市はいじめ防止対策推進法にもとづく「重大事態」の疑いがあるとみて第三者委を設置、教諭や同級生ら10数人に聞き取り調査を実施。今年6月に報告書をまとめた。
それによると、男子生徒が3年7月、同じクラスの女子生徒と2人で下校したことをいつも一緒に下校する同級生とトラブルになった。それ以降、同級生(複数)は、男性生徒と露骨に距離を取って話さなくなった。さらには「死ねばいいのに」「生理的に無理」などとSNSを通してメッセージ送信もした。
男子生徒は、担任の教諭に相談。担任は同級生に「言葉には気を付けるように」と指導。その後、男子生徒は「同級生とのいざこざはなくなった」と回答していたという。
第三者委は、男子生徒が苦痛に感じたとみられる出来事7件のうち1件にいじめがあったと認定したが、中学校での人間関係の軋轢が孤立感につながった可能性は否定できないとしながらも、「いじめが自殺の主要な要因となったことは断定できない」とした。