<理科実験失敗>生徒に罰で希釈塩酸飲ます…愛知の中学教諭
毎日新聞 2013年1月19日(土)22時45分配信
愛知県蒲郡市教育委員会は19日、市立中学の男性教諭(23)が昨年12月18日の理科の授業中、実験に失敗した罰として、生徒2人に希釈した塩酸を飲ませていたと発表した。現時点で健康面での被害は出ていないという。記者会見した広中達憲教育長は「生徒の命、健康に関わることだ。大変不適切な指導だった」と謝罪した。市教委は教諭の処分を検討している。
市教委によると、教諭は、100ミリリットルの水に塩酸(濃度35%)1ミリリットルを入れ、生徒の前でなめた上、15ミリリットルずつをビーカーに入れて生徒2人に渡した。1人は全て飲み、もう1人は口に入れたが、違和感を感じてはき出した。2人ともすぐに口をすすいだという。
実験は、紙の上の砂鉄に紙の下から磁石を当てて磁界を確認するという内容。教諭は実験前、砂鉄が磁石に直接付くことを失敗とし、「失敗したら、薄めた塩酸を飲ませる」と宣言していたという。
市教委に対し、教諭は「集中して実験をさせるため。薄めたので飲んでも大丈夫と思っていた」と話した。ただ、市教委によると、生徒2人は授業中にふざけていたわけではないという。【清藤天】