京都府立医大、教員を訓告  論文で図表を二重使用

京都府立医大、教員を訓告  論文で図表を二重使用
京都新聞 2013年2月26日(火)11時29分配信

 京都府立医科大は25日、内容に疑いが指摘された医学研究科教員の論文について、図表の二重使用が四つの論文であったとの調査結果を発表した。大学は同日付で当該教員を訓告処分、論文発表時の上司にあたる教員を文書注意にした。
 関係者によると、当該教員は男性准教授。
 大学などによると、大学院生を名乗る人物から2011年9月、教員が01〜03年に薬剤の効能を報告した欧州の学会誌などで、図表を加工して流用した痕跡を指摘する投書が寄せられた。調査委員会(委員長・三木恒治府立医大病院長)は調査対象になった11論文中、4論文で図表の二重使用を認定した。実験が個別に行われたことを示すデータが教員のパソコンに残っていたとして、データの捏造(ねつぞう)ではなく、実験の理解不足やデータ管理の不備が原因とした。
 指摘を受け、教員は論文の図表を修正した。府立医大は「研究活動の不正防止に関するハンドブックを作成し、学内の全研究者に配布した。適正な研究活動を徹底したい」としている。

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