現場発・上州リポート:堀越学園 解散命令後も不透明 ずさんな経理、事態複雑化 /群馬
毎日新聞 2013年3月6日(水)11時56分配信
今月中に文部科学省による法人解散命令が出される学校法人堀越学園(高崎市)の清算手続きがスムーズに進むか、関係者は懸念を示している。文科省は、命令を出すと同時に、その旨を法務局に登記を申請。登記後は、清算人により清算手続きが始まるが、ここ1年、学園運営の主導権を争った理事の間で引き継ぎがない。さらに、ずさんと指摘される経理処理が長年続いたことなどが、事態を複雑化させている。【増田勝彦】
同学園は学校用地や校舎などほとんどの不動産を群馬銀行からの融資の担保にした。すでに整理回収機構(RCC)へ債権譲渡されている。教職員の給与未払いが最長18カ月続くなどしており、現預金など流動資産もほとんどないとされ、債務が資産を上回る債務超過に陥っている可能性が高い。私立学校法では、債務超過が明らかになった時は直ちに破産手続き開始の申し立てをすることを、清算人に義務づけている。
清算には、収入や支出など経理の状況や、財産管理の精査が重要になってくるが、どれだけ明らかにできるか、疑念を抱く関係者も多い。
理事間の主導権争いは12年1月の理事会から始まった。学園経営を長年主導してきた堀越哲二元理事長や、女性財務室長らが解任された。大島孝夫氏が理事長となって学園運営に当たったが、「必要な経理書類がそろっていない」として、11年度決算書は作成されなかった。その後、堀越元理事長らの地位保全の仮処分決定が出され、学園運営の主導権は堀越元理事長側に戻り、経理面での継続性が再び途切れた。
さらに、経理書類には入出金の記録だけで使途など詳細な記載がないものも数多くあるという。学園関係者は「破綻に至った経緯を解明し、責任の所在を明らかにすべきだが、経理、財務の状況がどこまで解明できるだろうか」と心配する。
一方、清算を行う「清算人」の選任でも、不透明な点が多い。私立学校法で「理事が就任する」と定められているが、同学園の場合は「誰が理事なのか」という問題に直面する。文部科学省へ届けられている理事は、大島氏側の6人のまま。王豊氏への理事長変更登記後も、文科省への変更届は出されていない。
学園関係者によると堀越元理事長側は2月下旬、前橋地方法務局に王氏から理事長を変更する登記申請をしたが、添付すべき書類に不備があり、登記は5日現在実行されていない。
3月6日朝刊