<いじめ>対応不十分で小学校校長を懲戒処分 京都府教委
毎日新聞 2013年3月22日(金)21時23分配信
小学6年の時のいじめが原因で不登校になった男子生徒(15)への対応が不十分だったとして、京都府教委は22日、同府舞鶴市の市立小校長(60)を戒告処分にした。いじめ問題で校長の管理責任を問い、懲戒処分にするのは異例。校長は今月末で定年退職の予定だったが、同日付で依願退職した。また、舞鶴市教委は、いじめを見逃したとして当時の担任教諭を文書訓告とした。
府教委などによると、生徒は小学6年だった09年秋ごろから、複数の同級生にたたかれたり、トイレ掃除用のブラシを顔に当てられたりするなどのいじめを受けた。ナイフのようなもので脅されたこともあったといい、卒業直前の10年3月から不登校になった。
校長や担任は生徒が不登校になった後、保護者からの連絡でいじめを把握。小学校卒業後も家庭訪問などを続けることを保護者に約束したが、しばらくしてしなくなったという。生徒は中学に一度も登校しないまま今月15日に卒業した。
府教委は、いじめの把握が遅れたことに加え、校長が担任らを適切に指導しなかったことで事態を深刻化させた管理責任があると判断した。【榊原雅晴、岡崎英遠】