川西、高2いじめ 新入生の実態把握進める 兵庫

川西、高2いじめ 新入生の実態把握進める 兵庫
産経新聞 2013年5月10日(金)7時55分配信

 ■学校側 出身校訪問やアンケート

 川西市で昨年9月に自殺した県立高校2年の男子生徒=当時(17)=がいじめを受けていた問題で、同校が4月入学の1年生について、出身中学校への訪問やアンケートを実施していることが9日、明らかになった。高校としては異例の対応だが、生徒の性格、家族や友人関係などの情報を早い段階から把握し、いじめの再発防止に役立てる目的とみられる。

 県庁で同日開かれた定例教育委員会(西村亮一委員長)で、事務局側が学校からの報告として説明した。

 県教委によると、同校では3月下旬、新1年生の担任予定者を中心に教員が分担して、入学予定の生徒が通っていた中学校を訪問。学校生活の様子や「特別に配慮が必要な事情はないか」などについて聴いたという。

 昨年のいじめ問題を受けた初の取り組みだが、県教委高校教育課は「注意すべきことを入学前に大まかに把握しておく必要があると高校が判断した」としている。

 また、4月上旬の入学式終了後には、臨床心理の専門家である「キャンパスカウンセラー」が新入生の保護者に、生徒の悩み相談に応じる態勢を整えていることを説明。入学後には、生徒に対して直接の面談を行ったほか、学校生活や家庭生活について生徒にアンケートも実施した。兵庫教育大の浅川潔司教授(発達心理学)の助言を受け、アンケートを作ったという。

 いじめ問題について同校が設置した第三者委員会は2日、報告書を提出。いじめを受けていた生徒が学校にとって「ノーマークの生徒」であり、学校側の情報収集が不十分だったことを指摘した。

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