鹿児島県内で特殊詐欺被害急増 2024年は20億円超 前年の4倍以上 県警が電話詐欺の手口一部公開

鹿児島県内で、うそ電話詐欺やSNS型投資・ロマンス詐欺などいわゆる特殊詐欺の被害が急増しています。 2024年1年間の被害総額は、2023年を大きく上回り、20億円を超えました。 そんな中、県警は1月17日、県内の70代の女性が、警察官や検察官をかたる男らから約1500万円をだまし取られた被害事例を公表し、県民に注意を呼びかけています。 警察によりますと、12月下旬、県内に住む70代女性の自宅の固定電話に、総務省のヨシダタカシと名乗る人物から電話があり、「渋谷であなた名義の携帯電話が登録されている。その電話は犯罪に使われている可能性があるので、携帯電話を停止します」と言われました。 女性が「契約をしていない」と答えると、電話の相手が警視庁の警察官の葛城と名乗る男に替わり、「被害届けの手続きをしないといけないので、LINEを教えて下さい」などと言われ、女性は葛城や検察庁の谷川と名乗る男とのやりとりを始めます。 メッセージアプリLINEを通じての通話で、葛城からは「逮捕した神田という男が、詐欺事件にあなたの口座を使用したと話している。このままではあなたの口座は凍結されるし、あなたは逮捕される」、谷川からは「口座の凍結や逮捕をなしにするために、こちらの捜査に協力してほしい。金融機関を調査するため、あなたの預金を預けてほしい」などと言われたため、女性は指定された口座に複数回にわたってあわせて1500万円を振り込み、だまし取られたということです。 女性はLINEで顔写真入りの身分証の画像が送られてきたため、2人を信用してしまったと話していて、警察は犯行の手口からうそ電話詐欺とみて捜査を進めています。 県内ではうそ電話詐欺やSNS型投資・ロマンス詐欺などの特殊詐欺の被害が、2024年の1年間で約20億8000万円に上っています。 これは2023年と比べて、4倍以上にもなります。 警察は、警察官や検察官などがSNSで警察手帳や書類の画像を送信したり、現金の振り込みを指示することは絶対にないことから、そのような場合は警察に相談してほしいと注意を呼びかけています。

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