「運転させられた被害者の精神的苦痛は相当」70代女性を脅し 車奪い逃走…64歳の男に懲役4年の実刑判決 富山地裁

去年8月、富山市で女性が乗車中の車を奪われた監禁・強盗事件の裁判です。「所持金が少なくなったという動機に酌むべき点はない」として、男に懲役4年の実刑判決が言い渡されました。 監禁・強盗・道路交通法違反の罪で判決を受けたのは住所不定・無職の高橋和也被告(64)です。 判決などによりますと、高橋被告は去年8月「アピタ富山店」の駐車場で、70代女性が乗る車の後部座席に乗り込み「大声出したら刺すよ」などと脅しました。 高橋被告は数キロ離れたパチンコ店まで女性に運転させて車両を奪い逃走。女性の車は岐阜県飛騨市神岡町で乗り捨てられていて、事件から約2週間後、富山駅南口の商業施設で捜査員が高橋被告を発見、逮捕されました。 ■運転させられた被害者の精神的苦痛は相当 犯行の動機について、高橋被告は去年12月の初公判で、生活保護を受けていて生活が苦しかったと話しました。 21日の判決で、富山地裁の梅澤利昭裁判長は「所持金が少なくなったという動機に酌むべき点はなく、車内で被告人と二人きりの状態で40分近くにわたり運転させられた被害者の精神的苦痛は相当なものである」と指摘。 その上で脅迫に凶器を用いてないことや被告が罪を認め反省の言葉を述べているとして懲役8年の求刑に対し、懲役4年の判決を言い渡しました。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする