妻の遺体を遺棄したとして夫が逮捕された事件。「男女の争う声がする」と110番通報があったことがわかりました。 木村智子記者 「午前9時です。妻の遺体を遺棄した疑いで逮捕された、黒木容疑者の身柄が検察庁に送られます」 12日朝、送検された大阪市中央区に住む無職の黒木佳史容疑者(35)。 2024年6月5日ごろ、自宅から妻のいずみさんの遺体を車で岡山県付近に運び遺棄した疑いがもたれています。 23年に結婚したばかりの夫婦に一体何があったのでしょうか。 発端は24年6月21日でした。いずみさんの母親から「娘と連絡がとれなくなった」と相談を受けた警察が救急隊らとともに自宅を捜索。 しかし、いずみさんの姿はなく、黒木容疑者の行方もわからなくなっていました。 警察はいずみさんが事件に巻き込まれたとみて捜査を始めると、同じ月に自殺していた黒木容疑者の知人の男が周囲に驚きの発言をしていたことが明らかに。 知人の男(吹き替え) 「黒木容疑者と死体を袋にいれて岡山まで車で運び、ダムに捨てた」 木村記者 「さらに警察が調べると、自宅近くの防犯カメラには、黒木容疑者と知人の男が遺体が入ったとみられる袋を車に積み込む様子が映っていたということです」 そんな中、警察は6月下旬に黒木容疑者を岡山県内で発見。その際に覚醒剤の反応があったことから、覚醒剤取締法違反の疑いで逮捕しました。 黒木容疑者は発見当時、妻について警察にこう話していました。 黒木容疑者(吹き替え) 「妻とは不仲になった。5月末くらいから会えていない」 しかし、捜査関係者によりますと、遺棄したとされる日の10日前には、「男女の争う声がする」と近くの住民から通報があったほか、黒木容疑者が周囲に「妻が動かなくなって死んだ」と話していたこともわかり、警察は遺体が見つからない中での逮捕に踏み切ったのです。 警察の調べに対し、「今は何も言えません」と黙秘している黒木容疑者。 警察は遺体の捜索を続けるとともに、いずみさんの死亡にも関与しているとみて、調べています。