都内に住む53歳の歯科医師が複数の違法薬物などを所持していたなどとして、厚生労働省の麻薬取締部に逮捕・起訴されました。所持していた薬物の中には、「みなし麻薬」として去年12月から新たに規制の対象となった成分も含まれていて、立件は全国で初めてです。 麻薬取締法違反などの疑いで逮捕・起訴されたのは、歯科医師の牧野善之被告(53)で、今年1月、東京・江東区にある自宅で大麻を所持した罪などに問われています。 厚生労働省の関東信越厚生局麻薬取締部によりますと、牧野被告の自宅からは、大麻・コカイン・MDMAなど多数の違法薬物が押収されていて、その中には、加熱した後に摂取することで大麻と同じような作用をもたらす「THCA」という成分が含まれたものもあったということです。 「THCA」は、それ自体には有害性がないものの、加熱することで簡単に大麻に含まれる成分に変わる性質があることから、去年12月、“麻薬とみなして”所持や譲渡などを規制する「みなし麻薬」に初めて指定されていました。 「みなし麻薬」の所持での立件は、全国で初めてです。 麻薬取締部は、牧野容疑者の認否を明らかにしていません。