小学校教諭ら補導交付金で飲み会、不正使用 状態化?

小学校教諭ら補導交付金で飲み会、不正使用 状態化?
2009年2月10日 読売新聞

 福岡市立小学校の教諭約20人でつくる「福岡市小学校生徒指導研究委員会」が、1999〜2002年度にも市から受け取った校外補導費交付金を懇親会などの飲食費に使っていたことが分かった。同交付金については、06、07年度に計約45万円の不正使用が9日、明らかになったが、不正使用が常態化している可能性が高まった。市は、さかのぼっての調査について「必要性を感じない」としている。

 06、07年度に同会委員長だった市立長尾小の寺崎信一校長は、読売新聞の取材に「自分が副委員長だった99〜02年度にも、交付金を居酒屋などでの飲み会に充てた」と証言した。委員の教諭が勤務する学校から同会研修会場まで移動するのを「街頭補導活動」と市に報告。委員に手当を支給したことにして、懇親会に回したという。寺崎校長は「99年度以前から慣例的に行われていたようだ」と語った。

 07年度の不正使用は、市の監査で、交付金を使用した領収書に日付がないなど不自然なものが見つかったことから発覚。約60万円の交付金のうち約23万円が不正に使われていた。

 監査の指摘を受け、市こども相談課は06年度についても調査。懇親会費などの不正使用のほか、余った約10万円が返還されていないことも判明した。しかし、市は「時間がかかる上、調査しても不正が明らかになるとは限らない」などとして、05年度以前の調査はせず、領収書の添付を徹底させるなどの対応にとどめる。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする