[ウィーン 24日 ロイター] – オーストリア内務省傘下の情報機関DSNは24日、同国に住むブルガリア国籍の女を中心とする集団が、ロシアのためにウクライナに関する情報収集や偽情報拡散に従事していたことを突き止めたと発表した。 DSNによると、この女は特にロシアがウクライナ侵攻を開始した2022年、オーストリアの世論を親ロシア・反ウクライナに仕向ける工作をしていたことを認めた。 ウィーンの検察当局は、昨年12月にこの女を拘束した際、裁判所に正式な逮捕令状を請求したものの、認められなかったと述べた。 裁判所の広報担当者の説明では、担当判事は女が当該犯罪の容疑者であると確認したが、女が裁判手続きに従うと表明したため逮捕命令を出さなかったという。 DSNは、女の自宅を捜索した結果、ウクライナ侵攻直後以降にロシア側の関係者と共謀して情報工作を行った証拠が見つかったと明かした上で、オーストリアをはじめとするドイツ語圏諸国に偽情報の発信を行っていたと主張している。 内務省高官は「偽の言説やニュース、操作されたコンテンツの拡散はわが国の各種機構に対する信頼を損ない、社会の結束を乱すものだ」と非難した。