ウォルセンバーグ、コロラド州、3月28日 (AP) ― マイケル・バーチさん(69)は、米西部コロラド州の留置所の房で起きた保安官代理との小競り合いで肋骨を折られたが、治療も施されずに一週間放置された末に死亡した。 バーチさんの死は殺人と認定された。 検察当局は、ヒューファノ郡留置場でバーチさんにテーザー銃を使用し、肋骨を折る取っ組み合いをした保安官代理に対する刑事告発を、正当防衛を理由に断念した。 検死の結果、バーチさんの肋骨が6本折れており、右肺が潰れているのが分かった。 バーチさんは病院には連れていってもらえず、隣の房に放置され、7日後に死亡しているのが発見された。 この事件の被告には、ヒューファノ郡理事、保安官事務所、保安官、救急隊員と勤務先の病院、看護師、受刑者の健康管理を請け負っていた会社が含まれ、訴訟では、彼らがバーチさんの致命傷にもかかわらず、治療をせず、バーチさんの憲法上の権利を侵害したと告発している。 元カリフォルニア州の刑務官だったバーチさんは2023年3月25日、見知らぬ人の家に車で乗りつけ、ゴム槌を振り回すなど、一連の常軌を逸した行為で逮捕された経歴がある。 ヒューファノ郡留置場では、保安官代理に「エンピツを置け」と命じられたが従わず、テーザー銃が使用された。保安官代理に掴みかかろうとしたバーチさんは、房内にあったベンチに投げ飛ばされた際に肋骨を折った。 バーチさんは肋骨が折れたので病院に行きたいと訴えたが、救急隊員は胸の診断をしなかった。 バーチさんが保安官に胸の痛みを訴えたため、受刑者の健康管理を請け負っていたミシシッピ州の会社がリモートで診察したが、バーチさんの胸を診ることはせず、その3日後、独房のコンクリートの床で遺体となって発見された。 (日本語翻訳・編集 アフロ)