起訴の熊本工教諭 野球部コーチを外れ… 「虚無感から覚せい剤」 ストレスで使用、供述
2009年9月10日15時7分配信 西日本新聞
覚せい剤取締法違反(使用)の疑いで熊本県警に逮捕された県立熊本工業高教諭の里野寿一被告(33)=起訴=が、捜査当局の調べに「野球部のコーチをやめなければいけなくなり、虚無感を感じた。担任となった責任の重さもストレスとなり、覚せい剤を打つようになった」と供述していることが10日、捜査関係者への取材で分かった。
同高によると、里野教諭は同高野球部OBで、2000年4月から07年3月まで実習助手として同高に勤務しながら、野球部のコーチを務めた。教員採用試験に合格したため、07年4月から1年間の初任者研修に入り、「コーチとの両立は難しい」として、同高野球部の判断でコーチを外れたという。
里野教諭は「野球を続けたかった」とも供述。08年4月からは担任となり、このストレスも重なったとみられる。逮捕当初は「半年前から覚せい剤を使った」としていたが、その後、担任になった後の「1年前から使った」と供述を変えたという。
県警は、覚せい剤の入手先や使用場所についてさらに捜査している。この事件では、里野教諭と野球部のチームメートで、1994年の選抜高校野球大会(春の甲子園)にともに出場した中川秀人被告(32)が同法違反の罪で起訴されている。
=2009/09/10付 西日本新聞夕刊=