都立高、また指導要録紛失 成績や進学先記載
2009年11月20日7時56分配信 産経新聞
都教育委員会は19日、都立大田桜台高校(港区、長船孝明校長)で、平成20年度に閉校し事務書類を引き継いでいた都立赤坂高校の12年度卒業生1クラス(27人)の「指導要録」が紛失していたと発表した。都立高校では先月も指導要録の紛失が発覚したばかり。
指導要録は生徒の住所、氏名や成績、進学先などが記され、都立学校のセキュリティー基準で最重要の「S1」に設定、20年間の保存が定められている。
大田桜台高校は4月20日の都教委の要請による点検で「適正に保管」と報告。同月30日の再点検でも要請を無視し点検しないまま同様の報告をしていた。
都教委が先月の紛失を受けて実施した「指導要録の保存状況調査」で、同校に保管状況の写真提出を求めたが不鮮明だったため再提出させて紛失が発覚した。
長船校長は「卒業年度ごとにクラスをABCD順に保管していたが、当該年度だけ逆の順番になっていたため見落とした。いつから紛失していたか不明だ」と説明。都教委によると悪用された形跡はないという。
同調査ではこのほか、都立小中高と特別支援学校の計248校中129校で施錠できない所に保管していたなどの問題が判明した。